UMHS Home
検索

妊娠中によくある不快な症状
See this page in English

この章では、妊娠中に起こりやすい不快な症状について解説し、こうした症状を和らげ、妊娠期間を楽に過ごせる方法にも言及し ています。長い妊娠期間をじょうずに乗り切れるよう、不安や気がかりな点があれば、主治医に相談し、適切なアドバイスを受けてください。

腰痛

腰痛は、妊娠中の子宮の重さを支え、しかも身体のバランスを取るために、背中をそらせた不自然な姿勢を取りがちなことから起こります。背中や腰の痛みを和らげるには、次の方法を試してみましょう。

かかとの低い、安定した靴を履く

重い物を持ち上げない。 物を持ち上げる時には、腰を曲げず、一旦しゃがんだ姿勢から足の筋力を使って立ち上がる。

妊娠用サポートやガードルを着用する。

前章で言及した骨盤体操を実行する。

乳房の手入れ

妊娠中、乳房が重く張って痛みを感じることもあります。胸部の不快感を和らげるため、ブラジャーは肩紐の幅が広く、伸縮性の少ないものを選びましょう。

妊娠中の風邪、インフルエンザと薬の使用について

妊娠中風邪やインフルエンザにかかると、抵抗力が低下しているため、症状が重く直りにくくなりがちです。症状が長びく場合は、次の方法を試してみましょう。

風邪

風邪の症状は、頭痛、喉の痛み、咳、鼻づまり、タンがからむなどです。

  1. 一日にコップ8〜10杯の水分をとりましょう。水はもちろん、ジュース、アイスキャンディー、スープなどで水分補給をすると、食欲のない時には、多少の栄養源にもなります。
  2. 食欲のない間は、3回の食事にこだわらず、1回の分量を減らし、少量で回数を多くして食べてみましょう。
  3. 休息を十分取りましょう。また、頭を高くすると鼻水が出るのを防ぎ、呼吸が楽になります。
  4. 一日1回は、体温を測りましょう。100.6F (38.1C) 以上の熱が24時間以上続いた場合、また、緑色や黄色のタンが出たり、痛み、悪寒、ほてりが24時間以上続く場合にも主治医に連絡しましょう。
  5. 加湿器を使うとタンが出やすくなります。加湿器がなければ、お湯を沸かし、頭や肩が濡れないようタオルで覆って、蒸気を吸入したり、気化器から吸入するのもいいでしょう。
  6. 副鼻腔周辺の痛み (眼の回りから頬骨にかけて) がある場合には、温かいタオルを当てるなどして、鼻づまりを楽にしましょう。

胃腸障害を伴うインフルエンザ

妊娠中インフルエンザ (吐き気、嘔吐、下痢、胃腸の痛みを伴うもの、但し、生理痛様の下腹部痛、腰痛は含まない) にかかった時には、十分な栄養が摂れるよう配慮が必要です。

まず、胃腸を休めるには、流動食が最適です。お腹に優しいメニューとして、清涼飲料水、水、ゼリーコンソメスープ、お茶などを試してみましょう。

症状が落ち着いてきたら、消化のよい固形もの (トースト、クラッカー、シリアル、チキンヌードルスープ、バナナなど) から少しずつ試していきましょう。

胃腸の痛みとは違った、子宮が収縮するような痛みがあれば、主治医か、Women’s Hospital バースセンター (病院の陣痛/分婉室) に連絡をとってください。

市販薬
症状がひどく薬が必要な場合、下記の市販薬は胎児への安全性が確認されています。

  • 鼻づまり Sudafed
  • 咳どめシロップ Robitussin, Vicks
  • 痛み、100.4F度 (38度C) 以上の発熱 Tylenol (一般名 Acetaminophen)
  • 24時間以上続く下痢 Kaopectat

いずれも説明書をよく読んでから服用しましょう。

便秘

妊娠中は、ホルモンの変化だけでなく、子宮が胃腸を圧迫するため、便秘になりがちです。便秘の解消には、次の方法を試して見ましょう。

  • 毎日水を8〜10杯飲む
  • 新鮮な生野菜、果物を欠かさず食べる
  • ブランシリアルなど繊維質を多く含む食品をとる

上の方法でもがんこな便秘が続く場合は、主治医に相談してみましょう。浣腸や下剤は絶対使用しないこと (流産につながる危険性があります)。

疲労

妊娠初期や後期は、特に疲労しやすいものです。日中でも、できるだけ横になって休息を取りましょう。夜間、寝苦しかったり、夜中にしょっちゅう眼が覚めるようなら、次の方法を試してみましょう。

  • 日中充分な水分を摂り (6〜8杯)、夕方からは水分をなるべく控える
  • 夕方以降はカフェインを控える
  • 疲れすぎない程度に、毎日軽い運動をするよう心がける
  • 体操やテープを聞くなど、リラックスしやすい環境造りを心がける
  • 温かいお風呂でくつろぐ

頻尿

胎児の発育に従い膀胱が圧迫されるため、どうしてもトイレが近くなります。膀胱炎の予防には、トイレへ行くのをがまんしないこと、外陰部を清潔に保つことが大切です。排尿時に痛みや熱感があったり、血尿や腰痛のある時はすぐに主治医に相談しましょう。

胎児の重みによる圧迫や、排便時のいきみが原因で、肛門周辺の血管が肥大することがあります。こうした症状からくる不快感を和らげるには、次のことを実行してみましょう。

  • 長時間便座に座らない
  • 便秘に注意し、重い物を持ち上げないようにする
  • お風呂または水浴の後、肛門周囲にワセリンを塗付する。痔が出血したり痛みがある場合は、主治医に相談し、塗り薬や治療について相談しましょう。

こむら返り

こむら返りは、血液循環の変化、足の神経の圧迫、カルシウム不足などに関係があります。こむら返りが起きた時の応急処置をいくつか揚げてみましょう。

  • 歩いてみる。最初は痛くても、痙攣が徐々におさまってくる
  • 膝をまっすぐにして立ち、つま先を上に向ける。この時膝を曲げないこと
  • 強いこむら返りが起きた時には、爪先を上にむけ (足首を上に曲げる) ふくらはぎの筋肉を伸ばす
  • かかとの低い靴を履く
  • カルシウムの摂取量を増やす。栄養の取り方の章を参照

仕事で、長時間立ちっぱなし、または歩きまわることが多い場合:

  • かかとの低い靴や底が平らで、履き心地のいい靴を選ぶ。
  • 家庭での仕事量を減らす
  • 立っている間は、片足の膝を曲げて足台にのせるなど、背中にかかる負担を軽くする。
  • 仕事場の環境などで気がかりなこと、また妊娠中どの時期まで仕事を続けて差し支えないかなど、主治医に相談してみましょう。

気分が激変しやすい

妊娠中は、ちょっとしたことで気持ちが不安定になりがちです。これはホルモンの変化や、母親になるという新たな責任に対する不安感から来るものです。自分の気持ちや、気がかりなこと、また今後予測される問題点など、気軽に主治医に相談してみましょう。

つわり

主な症状は吐き気と嘔吐で、通常、妊娠して初めの3ヵ月ごろが最悪で、ほぼ半数の妊婦に見られます。吐き気は、朝目覚めたときが最悪という訴えが最も多く、時間に限らず一日中あるという場合もあります。

つわりの原因は、まだ解明されていませんが、胎盤でつくられるヒト絨毛性ゴナドトロピン (HCG) の数値が高いことに関係するようです。このホルモンは、妊娠初期の3ヵ月ごろ最高値に達し、つわりもこの時期に最もひどくなります。

妊娠4ヵ月頃をさかいに、つわりの症状は軽くなります。症状がひどい場合は、次の方法を試してみましょう。

  • 食べたい時に食べたい物を食べる
  • 朝起きたらすぐ20〜30分以内に、ベッドでクラッカーやトーストを (全粒粉) を食べる。この時、水分はとらないこと。
  • 吐き気をもようした時は、すぐに台所から離れる。妊娠中は、ある種の匂いに過敏になり、ちょっとした匂いの変化でも吐き気をもよおします。このため調理の時の匂いが苦痛で、でき上がりの食事を出してもらえれば、何とか食べられるということもあります。
  • 1日に食事を3度とるかわりに、4〜6回に分け、炭水化物を中心にした食事に変えて見ましょう。食事と食事の間隔を長く空け過ぎ、空腹状態や低血糖状態になると、吐き気をもようしやすくなります。
  • 油っぽいもの、揚げもの、香辛料が強く辛いもの、匂いの強いものは避けましょう
  • 食事中の水分摂取をできるだけ控え、代わりに食間に水分を多くとる工夫をします。また、間食にはアイスキャンディーやゼリーなど、食べやすく水分の摂りやすいものを選びます
  • 熱々のものや、よく冷やしたものを食べ、温度でごまかすことで、吐き気を抑えられるか試してみましょう
  • マッシュポテト、ご飯、熱いシリアル、バニラミルクシェイクなど、味が薄く無色の食品を試してみます
  • 吐き気をもよおす前に、食べるようにします。定刻に吐き気が起きる場合は、その30分前に食事をすませます。吐き気を抑えるために、食事を抜くのは逆効果で、胃が空っぽだと返って吐き気がひどくなります
  • 朝起きがけに、マウスウオッシュで口をすすいだり、さっぱりした味の歯磨きで歯を磨きます。口臭が吐き気を誘発するという例が多くあります
  • 疲労やストレスを避けること。 これも吐き気の原因になります
  • 妊娠用ビタミン剤で吐き気が起こるなら、いつたん飲むのを止め、妊娠3ヵ月以降に服用を再開するのもいいでしょう

つわりが原因で、胎児の発育に悪影響が出るということは、まずありません。妊娠3ヵ月頃までの胎児は、わずかな栄養でも正常に育ちます。一般に、つわりは健康な妊娠の証しともいわれます。

ごくまれに、妊娠3ヵ月過ぎで、嘔吐の回数がますます増えたり、つわりの一般症状がさらに悪化する、ということがあります。つわりがひどく、食べたらすぐに吐いてしまうというほどであれば、主治医に相談してみましょう。

性交

妊娠中でも、ほとんどのカップルは性交を続けているのが普通です。妊娠中の性欲については、妊娠前と変わらなかったり、増加または減退する場合もあり、個人によりさまざまです。性交を不快と感じる時は、異なった体位を試してみるのもいいでしょう。オルガスムスは、子宮の収縮を起こすこともありますが、胎児への影響はありません。収縮が継続したり、出血や破水が起こった場合は性交は止め、主治医に連絡をとりましょう。

ストレス

家庭や職場でのストレスや不快感はできるだけなくしましょう:

  • 日に何度か休憩を取る。頭を机にのせて休んだり、足の位置を高くしたるして、できるだけ楽な姿勢を取る
  • ソファーがあれば、昼食時や休み時間に左側を下にして休む
  • 机の下に足置きを置いたり、一番下の引き出しに足を乗せる

むくみ

妊娠後期には、足全体がむくみ易くなります。むくみの解消には、次の方法を試してみましょう:

  • 足を高くするよう常にこころがける
  • 日に数回、左側を下にして休む
  • 日にコップ6〜8杯の水分をとる。(水分の摂取量を増やすと反対にむくみは減少する)

おりもの

妊娠中は分泌物が増え、おりものの量が増えるのが普通です。不快感があれば、次の方法を試してみましょう:

  • コットンの下着を着用し、締め付けるようなきつい服装は避ける
  • 生理ナプキンやおりもの用の薄いナプキン (パンテイライナー) を使用する
  • 自分で膣の洗浄をしないこと。かゆみ、熱感、悪臭、また正常と異なるおりもの (血液がまじる、黄色、茶色、緑色、カテージチーズ状) が出る場合は、すぐに主治医に相談しましょう。

静脈瘤 (拡張蛇行静脈)

妊娠中には、静脈瘤が起きやすくなります。これは、骨盤内や足の血管を胎児が圧迫をするためです。症状の緩和には、次の方法を試してみましょう:

  • サポートタイプのストッキングをはく
  • 日中でもできるだけ休憩をとる。左側を下に横になると、血管の圧迫を防ぐことができる
  • 長時間立ち続けたり座り続けたりしない
  • 座る時は足を組まない
  • 休憩中は足を挙げる

胸焼け/消化不良

胸焼け/消化不良は、妊娠中のどの時期にもありますが、胎児が大きくなる妊娠後期に特に起き易くなりす。一回の食事の量を減らし、食べる回数を増やすようにしましょう。また、消化に悪い食品は避け、制酸剤を服用するものいいでしょう。ただし、妊娠中は重炭酸ソーダ (ベーキングソーダ) を成分とした薬は避けるべきです。

靭帯の痛み

妊娠中、子宮が大きくなるにつれ、子宮を支えている靭帯が牽引され伸びていきます。このため、鼠けい部のあたりに突然鋭い痛みを感じることがあります。体位を変えたり温めたりすると楽になります。

坐骨神経痛

坐骨神経痛は、腰のあたりから足にかけて広がる痛みです。長時間同じ姿勢でいたり、胎児の体位が変わったりすることで痛みがひどくなることも、いくぶん痛みが和らぐこともあります。


U-M Medical School
| Hospitals & Health Centers | U-M | TEXT-ONLY

University of Michigan Health System
1500 E. Medical Center Drive  Ann Arbor, MI 48109   734-936-4000
(c) copyright 2008 Regents of the University of Michigan
Developed & maintained by: Public Relations & Marketing Communications
Contact UMHS

 U.S. News and World Reports: America's Best Hospitals 2006
The University of Michigan Health System web site does not provide specific medical advice and does not endorse any medical or professional service obtained through information provided on this site or any links to this site.
Complete disclaimer and Privacy Statement

UMHS HOME

Health Topics A-Z

For Patients & Families

For Health Professionals

Search Tools & Index